うつ病とは
うつ病とは、持続的な悲しみや興味の喪失などを特徴とする精神疾患です。気分が落ち込んだ状態が長期間続き、日常生活に支障をきたす場合、うつ病の可能性があります。気になる症状がある方は、兵庫県西宮市のはやし心療所へ一度ご相談ください。
「うつ状態」と「うつ病」の違い
「うつ状態(抑うつ状態)」と「うつ病」は、似ているようで異なる意味を持っています。病気ではなくても、悲しいことが起きたとき、つらい思いをしたときに気持ちが落ち込み「うつ状態」になることは誰にでもあります。
一方、「うつ病」はうつ状態が長期間続き、生活に支障が出て苦痛が強い場合に診断される精神疾患です。うつ状態は、うつ病以外にも双極性障害(躁うつ病)、統合失調症、適応障害、パーソナリティ障害、認知症など、さまざまな疾患でも認められます。
うつ病の症状
うつ病の症状は、大きく分けて「身体症状」と「精神症状」の2種類があります。
身体症状
- なかなか寝付けない、ぐっすり眠れない
- 食欲がわかない、または暴飲暴食をする
- めまいや動悸がある
- 疲れやすい、倦怠感がある
精神症状
- 自分を責めやすい
- 楽しかったことが楽しく感じられない
- 人と話したくなくなる
- イライラしやすくなる
初期症状
うつ病の初期症状は、身体症状として現れることが多く、頭痛やめまい、倦怠感、食欲不振、不眠などが続く場合は注意が必要です。以前は楽しめていたことに興味がわかなくなったり、何をしても楽しくないと感じたりすることも初期のサインです。
うつ病の種類
重篤気分調節症
重篤気分調節症は、主に子どもや青年に見られる気分障害の一つです。持続的な怒りっぽさと激しい癇癪が特徴で、ささいな出来事でも強い反応を示す傾向があります。
大うつ病性障害
大うつ病性障害は、一般的に「うつ病」と呼ばれるものです。主な症状は持続的な抑うつ気分、興味や喜びの喪失、不眠、食欲低下などで、頭痛や胃の不調、倦怠感といった身体症状も伴います。
持続性抑うつ障害
(気分変調症)
持続性抑うつ障害は、数年以上にわたって抑うつ気分が続く慢性的な状態を指します。重症度は比較的軽いことが多いですが、長期にわたることで日常生活への影響は大きくなります。
産後うつ病
産後うつ病は、出産後の女性がかかりやすいうつ病の一種です。出産後のホルモンバランスの急激な変化と、育児に伴う心身のストレスが主な原因です。抑うつ気分、不安感、緊張などの精神症状のほか、不眠、頭痛、食欲不振などの身体症状が見られます
非定型うつ病
非定型うつ病は、典型的なうつ病とは異なる特徴を持ちます。大きな違いは、楽しいことに反応して一時的に気分が明るくなる点です。
季節性うつ病
(季節性感情障害)
季節性うつ病は、季節の変化に応じて症状が現れるのが特徴で、特に秋から冬にかけて発症しやすい傾向があります。
うつ病の原因
うつ病の原因は複数の要因が複雑に関係して発症すると考えられています。主な原因には、ストレス・環境要因、性格要因、遺伝要因などがあります。
ストレス・環境
- 職場問題(仕事内容や人間関係など)
- 環境変化(結婚、離婚、配置転換、昇進、転居、進学など)
- ストレス体験(家族問題、隣人問題、役割・やるべきことの増加など)
- 喪失体験(親しい方との死別・離別、退職、解雇、経済的損失など)
- 健康問題
性格
うつ病になりやすい性格傾向があります。従来は「几帳面」「真面目」「凝り性」「人に配慮する」といった性格がうつ病になりやすいとされてきました。また、物事を悲観的に捉えやすい傾向のある人もうつ病になりやすいと考えられています。
遺伝
近親者にうつ病の方がいる場合、発症リスクがやや高まるといわれています。ただし、遺伝は絶対的な要因ではないため、過剰に心配する必要はありません。
うつ病の治し方・治療方法
うつ病の治療は、患者様お一人おひとりの心身の状態に合わせて、複数の方法を組み合わせて行います。主な治療方法として「心理療法(カウンセリング)」「薬物療法」「環境調整」の3つがあります。
心理療法(カウンセリング)
心理療法では、カウンセラーとの対話を通じて感情や考え方を整理し、気持ちの回復を促進します。
支持的精神療法
支持的精神療法とは、精神疾患の方に対する基本的なカウンセリング技法です。カウンセラーと患者様が対話し、感情や考え方を整理することで気持ちの回復を促進します。
認知行動療法
認知行動療法は、物事の捉え方や行動パターンに焦点を当て、うつ病になりやすい思考の特徴を見直していく方法です。
マインドフルネス
マインドフルネスとは、「今、ここ」に意識を向け、評価にとらわれない状態を作ることです。日々、多くの情報にさらされることで脳が疲弊してしまうことがありますが、「今、ここ」に意識を集中させることで、不安やストレスを軽減する効果が期待されています。
薬物療法
薬物療法では、脳内の神経伝達物質のバランスを整える働きがある抗うつ薬に加え、不眠が同時に起こることも多いため、睡眠薬も併せて使用することもあります。
環境調整
うつ病になりやすい方には責任感が強く真面目な方が多く、うつ病になっても休めないことがあります。環境調整を行い、生活リズムを整えることで、治療効果を高めるとともに再発予防にもつながります。