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統合失調症

統合失調症とは

統合失調症とは統合失調症は、約100人に1人の割合で発症する頻度の高い精神疾患で、主に思春期から青年期に発症します。
主な症状には、実際には聞こえていないことが聞こえる(幻聴)、「狙われている」「監視されている」などと確信する(被害妄想)、やる気や判断力が低下する、引きこもる(自閉)、喜怒哀楽の感情表現が乏しくなる(感情鈍麻)などがあります。
ご本人やご家族が気になる症状がありましたら、兵庫県西宮市のはやし心療所へお気軽にご相談ください。

統合失調症の症状

統合失調症の症状は、「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の3つに大きく分けられます。

陽性症状

陽性症状とは、本来ないものがあるように感じる症状で、急性期に現れやすい症状です。

幻覚

正常な人には見えないものが見えたり(幻視)、聞こえない声が聞こえたり(幻聴)する症状です。

妄想

明らかにありえない考えを正しいと信じ込む症状です。「みんなに嫌がらせをされる」といった被害妄想が多く見られます。「家に盗聴器が仕掛けられている」「常に監視されている」といった注察妄想もよく見られます。

思考障害

考えのつながりが悪くなり、言動に影響が出て考えられなくなる症状です。会話の文脈がまとまらず、次第に主題からそれ、筋が通らなくなります。

自我障害

自分と他者との境界が曖昧になり、他者に思考や行動を支配されるような感覚を持つ障害です。自分の考えたことが周囲に伝わってしまうと感じることや、他人の考えが自分の中に入り込むと感じること、誰かに操られて行動してしまうと感じることがあります。

病識欠如

自分が病気であることを認められない状態です。これにより治療を積極的に受けなくなってしまうことがあります。

陰性症状

本来あるべき能力がなくなったり低下したりする症状です。発症してある程度経過してから生じることが多く、急性期の症状が落ち着いた後に目立つようになります。

感情鈍麻

喜怒哀楽の感情が乏しくなり、表情が乏しく、声も単調になる状態です。

思考の低下

考えが減り、言葉数が少なくなって会話の内容が乏しくなります。自発的に話すことが少なくなり、質問に対しても短い返答しかできなくなることがあります。

疎通性の欠如・
無為・自閉

コミュニケーションに支障が生じ、他人との関わりを避けるようになります。ぼーっとして無関心状態で過ごす日々が続き、やがて引きこもってしまうことがあります。

認知機能障害

注意力、記憶力、理解力、物事を処理する力、物事を計画して遂行する力、問題を解決する力など、知的な能力が障害されることです。

集中力・注意力低下

仕事、家事、勉強などの特定の対象に集中して注意を払うことが難しくなります。

記憶力低下

物事を覚えていく能力が低下します。新しい情報を記憶することが難しくなったり、以前覚えていたことを思い出しにくくなったりします。

情報処理能力・
遂行機能低下

仕事や家事の手順などがわからなくなり、計画を立てて実行することが難しくなります。

統合失調症の原因

現在考えられている原因・要因として、以下のものがあります。

遺伝的要因

親が統合失調症である場合は発症リスクが高まるといわれていますが、遺伝だけが原因ではありません

脳内の神経伝達物質の異常

ドーパミンなどの神経伝達物質のバランスが乱れることが一因と考えられています

環境的要因

出生時低体重、周産期の合併症、冬期出生、都会生まれなどが関係しているとの報告があります

ストレス

過度なストレスが発症の引き金になることがあります

統合失調症の診断

統合失調症の診断統合失調症の診断は、主にDSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル第5版)の診断基準に基づいて行われます。診断基準の概要として、以下のうち2つ以上の症状が1ヶ月間ほとんど常に存在し、かつ下記の1~3のいずれかを一つ含む必要があります。

  1. 妄想
  2. 幻覚
  3. まとまりのない発語(頻繁な脱線、滅裂な会話など)
  4. ひどくまとまりのない行動、または緊張病性の行動
  5. 陰性症状(感情表出の減少、意欲欠如など)

これらの症状が急性期を含め少なくとも6ヶ月以上継続する場合に、統合失調症として診断されます。

統合失調症の治療法

統合失調症は脳の機能的な異常が背景にあるため、薬物療法を基本に治療を進めていきます。急性期など周囲からの刺激に過敏になっている時期には、必要のない刺激を受けずに治療に集中し、しっかりと睡眠を取ることが大切です。状態によっては入院治療をおすすめすることもあります。
また、病気の理解を深めるための心理教育、規則正しい生活を送ること、対人交流や集団参加を目的としたデイケア、就労の準備段階としての就労継続支援なども回復に役立ちます。

薬物療法

統合失調症の治療には、抗精神病薬による薬物療法が有効です。
抗精神病薬は、脳内で情報を伝える神経伝達物質のバランスを調整し、幻覚や妄想などの陽性症状を和らげる効果があります。また、患者様の状態に応じて、睡眠を改善するお薬、気分の落ち込みや不安を改善させるお薬などを併用します。